うつとお金の専門家

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認知の歪みについてしらべてみた 参考になりました。 

心理学的学説に基づく認知の歪み10パターン

「認知の歪み」という定義を提唱したのは、アメリカで医学博士として活躍したアーロン・T・ベック(1921-2021)です。

まずは、ベックにより定義された「認知の歪み」の10パターンを見てみましょう。(※4)

認知の歪み1:全か無か思想

「全か無か思想」は、ものごとを白か黒かで考える極端な思考のことです。白黒思考とも呼ばれ、完全主義がベースになっています。

全か無か思想が強いと、「1回でも負けたら全ておしまい」「失敗したら何もかも意味がない」という二者択一の思考がパターン化して、ミスを犯すことが許せなくなってしまいます。

また、小さな失敗で大きな挫折を感じてしまうことや、自分だけでなく他者にも同様に厳しい対応を取ることもあります。

認知の歪み2:一般化のしすぎ

「一般化のしすぎ」は、一度自分に起こった失敗や良くない出来事が、この先もずっと繰り返すように思い込んでしまうこと

一つ良くないことが起きただけで、「何をやってもうまくいった試しがない。だから自分はダメな人間なんだ」というような感想を持ってしまいます。

一度イヤだと思った相手の全部が嫌いになるのも、このパターンから起こるものです。

認知の歪み3:心のフィルター

仕事で小さなミスをして、「どうして自分はこんなに仕事ができないんだろう」とひどく落ち込んだことがある方は、もしかすると「心のフィルター」がかかっているかもしれません。

「心のフィルター」とは、ものごとのポジティブな面を意識できず、ネガティブな面ばかりに目がいってしまう状態を指します。この状態では、事実を客観的に見ることが難しくなります。

認知の歪み4:マイナス化思考

「マイナス化思考」が強いと、ものごとのポジティブな面を自らネガティブにすり替えてしまいます。何か良いことがあっても、「これはたまたまだ」「どうせ次はうまくいかない」と後ろ向きにとらえてしまうのです。

精神科医のデビッド・D・バーンズは、「認知障害の中で、マイナス化思考が最もタチが悪い」と指摘します。

マイナス化思考の状態だと、自分を正しく評価することができず、良い出来事を受け止めることができなくなって「人生は暗いものだ」と思い込んでしまうのです。この思い込みは行動にも影響し、自ら幸せな人生を遠ざけてしまう可能性があります。

認知の歪み5:結論の飛躍

「結論の飛躍」は、事実とは異なる悲観的な結論に飛躍してしまう思考で、以下の2つのパターンが提示されています。

心の読みすぎ

例えば、たまたま知人が挨拶をせずに自分の前を通り過ぎたときに、「自分が嫌われているからだ」と思い込んでしまうのが「心の読み過ぎ」です。

相手の心を悪い方に読みすぎてしまい、その相手から逃げ出したり気まずい反応を見せたりします。

先読みの誤り

先のことを「絶対に事態は悪くなる」と決めつけてしまうパターンです。

病気を抱えた人が将来を悲観して、「治療してもどうせ治らない」と治療を否定してしまうようなケースも見られます。

認知の歪み6:拡大解釈&過小評価

ものごとの悪い面を必要以上に過大にとらえ、良い面を実際より小さくとらえてしまうのも、認知の歪みの1つと言えるでしょう。

悪いことが起きると全てが台無しになったように考えるのが拡大解釈、自分の長所や良い結果に対して「取るに足らないことだ」と思い込み、成果を矮小化するのが過小評価です。

褒められたときに「私なんか」と縮こまって評価を素直に受け止められないのは、過小評価によるものと言えます。

認知の歪み7:感情的決めつけ

自分の気分の良し悪しによってものごとを判断したり、自分の感情が事実を裏付ける証拠であると考えてしまうことを「感情的決めつけ」と言います。

「感情的決めつけ」の傾向が強いと、「〇〇をする気力が湧かない。きっと私は一生〇〇ができないんだ」などと考えて、苦手なことから目を逸らしたり逃げたりする「決断の先延ばし」にも繋がります。

苦手な家事や仕事に取り掛かることができずに放置してしまうのは、感情の決めつけから生まれた決断の先延ばしによるものとも言えるでしょう。

認知の歪み8:すべき思考

「〜すべき」「〜をしなければならない」と考えてしまう思考パターンです。この考え方が強い人には、自分に必要以上のプレッシャーをかけ自らを追い詰めてしまうリスクや、自分の価値基準を他人にも押し付けてしまい関係性を悪化させるリスクが生じます。

「すべき思考は、日常に無用の感情的混乱をもたらす」というバーンズの言葉があります。もしも自分の思い通りにならない相手を強く責めてしまうことがあったら、「すべき思考」にとらわれていないか、立ち止まって考えてみると良いかもしれません。

認知の歪み9:レッテル貼り

「レッテル貼り」は、2の「一般化のしすぎ」を極端な形にしたもので、自分や他人の価値を、その人の性質や行動の一部分だけを見て決めつけようとする考え方です。

失敗したときに「ああ、失敗した」と思うのではなく「私はダメな人間だ」「出来損ないだ」などと、失敗がそのまま自分の価値であるかのような思考になります。

他人に対するレッテル貼りは、衝突が生まれてしまう可能性が高まります。

認知の歪み10:個人化

悪い出来事が起きたとき、自分に責任がなくても自分のせいにしてしまう考え方を「個人化」と言います。

子どもの成績が悪いと「親である自分の責任だ」と思ってしまうことが、「個人化」の典型例です。

このパターンに陥ると、自分に原因がない出来事までも自分の責任だとして抱え込むため、自身を不必要に追い詰めてしまいます。

個人化の背景にあるのは、他人に自分が与える影響と、他人への操作がごちゃ混ぜになっている思考だと考えられています。(※4)

他人の行為の結果は、その人自身の責任です。自分が何らかの影響を与えていたとしても、自分が他人を操作したわけではありません。影響と操作の境界を切り分けられないと、行き過ぎた自責の念に駆られてしまいます。

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